有力馬が朝日杯とホープフルSに分散する牡馬と違い、牝馬路線は一本道で舞台は桜花賞と同じ阪神の1600m。
牝馬の重要レースは多くがこの条件で開催される。
だが同じコースとはいえ時期の違いによって色合いが変わってくる。
このレースの特徴はこの時期の2歳牝馬にとってはタフなコースということ。
新しいコースが舞台となった2006年以降、優勝馬9頭のうち、ウオッカがダービー、トールポピーがオークス、ブエナビスタが桜花賞、オークス、アパパネが桜花賞、オークス、秋華賞と4頭がGＩを制したほか、ハープスター、レッツゴードンキと勝ちこそなかったものの桜花賞馬に輝いた馬もおり、翌年のクラシックを占う意味でも重要度の高い一戦。
有力馬紹介
メジャーエンブレム
前走は最後差されての2着と印象は良くないが、その前のレースの段階で2勝を挙げていた為、前走はあくまで叩き台。
その叩き台で大外枠から向こう正面で先頭を奪い、直線半ばで後続を突き放す見せ場十分の内容。
2着を悔やむより、不本意な早め先頭の形でこれだけの走りができたことで、あらためて能力の高さが浮き彫りになった。
デビューから2戦をスピードの違いで牡馬を圧倒しており、ここでも有力候補。
中距離をこなせる強みは阪神JFでこそ活きるだろう。
デンコウアンジュ
12番人気の低評価だったが、勝利濃厚と思われていたメジャーエンブレムを外からメンバー最速の上がりで差し切った。
展開がハマったとはいえメジャーエンブレムから奪った勝ち鞍には価値がある。
当時の18kgの馬体減をどこまで戦える状態まで持ってきているかが鍵になりそう。
まだレースぶりは粗削りだがラストの爆発力は大きな魅力。
《コラム執筆者：米田和真の予想・プロフィールはこちら》
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